髪にツヤとまとまりを与えるスタイリングオイルは、朝のヘアセットやお手入れに欠かせないアイテムです。市販品からサロン専売品まで、さまざまな製品がありますが、エステティシャンとしての視点で、髪質や仕上がりの好みに合わせたおすすめの8アイテムを厳選しました。この記事では、各オイルの特徴や成分、使用感、使い方のポイントなどを詳しく紹介し、理想のヘアスタイルをサポートするための選び方も解説します。
スタイリングオイルの魅力と基本的な役割
髪に与える効果とメリット
スタイリングオイルは、乾燥やダメージが気になる髪に栄養を与え、自然なツヤやまとまりを演出します。さらに、ヘアセットの前に適量をなじませることで、毛先のパサつきを抑え、ウェットな濡れ髪スタイルやふんわりとした仕上がりに仕上げることができます。髪の内部に保湿効果をもたらす成分や、表面をコーティングするシリコンなどが配合されることで、長時間スタイルをキープしやすい特徴があります。
スタイリングオイルとヘアオイルの違い
注意しておきたいのが、スタイリングオイルとヘアオイルの役割の違いです。スタイリングオイルは主に仕上げ用として、ツヤやまとまり、毛束感をアップさせるために使用されます。一方、ヘアオイルは髪内部への保湿や補修が主目的となり、ダメージケアに重点を置いた処方となっています。そのため、朝のセット時にはスタイリングオイル、夜のヘアケアにはヘアオイルを使うといった使い分けが推奨されます。
自分に合ったスタイリングオイルの選び方
①仕上がり別の選び方 ~理想の髪質に合わせて~
目的とする仕上がりによって、選ぶべきオイルの種類は異なります。たとえば、濡れ髪のナチュラルな毛束感やウェットな質感を出したい場合は、植物由来成分(ホホバオイル、アルガンオイル、オリーブオイルなど)をメインに配合したオイルがオススメです。逆に、ふんわりとした国風のツヤ感やカールをキープしたい場合、シリコン配合のスタイリングオイルを選ぶことで、髪表面をしっかりコーティングしながら滑らかな質感へと整えられます。
②髪を柔らかくする「植物油脂」配合のポイント
剛毛(硬めの髪)の方には、保湿力が高くまとまりやすい植物油脂が配合されたオイルが適しています。特に、アルガンオイルやシアバター、ホホバオイル、オリーブオイルなどが含まれている製品を選ぶと、髪のゴワつきや広がりをしっかりと抑え、しっとりとした手触りに仕上げることができます。成分表をチェックして、保湿・補修効果が期待できる配合割合に注目しましょう。
③保湿成分配合で髪の水分量をキープ
乾燥しやすい髪には、セラミド、ヒアルロン酸、スクワランなどの保湿成分が含まれたスタイリングオイルを選ぶと効果的です。これらの成分は髪の内側から潤いを閉じ込め、長時間しっとりとした質感を保ちます。特に季節の変わり目や乾燥が気になるときは、保湿成分の含有量が多い製品を選ぶと安心です。
おすすめスタイリングオイル8選の比較と特徴
以下の表は、エステティシャンが厳選したおすすめスタイリングオイル8製品の概要と、主な成分や仕上がり、特徴をまとめたものです。各製品は、使用感・仕上がり、成分安全性といった観点から評価が行われており、あなたの髪質やスタイルに合わせた選び方の参考にしてください。
順位 | 商品名 | 主な植物油脂 | 保湿・補修成分 | 仕上がりタイプ | 香り |
---|---|---|---|---|---|
1位 | トラック オイルNo.3 | オリーブ果実油、ヒマワリ種子油、ヒマシ油、ブロッコリー種子油 | 天然由来成分99.19% | ウェットな毛束感、濡れ髪スタイル | シトラスフローラル(華やかなラベンダーとレモン・ユーカリのミックス) |
2位 | ダヴィネス オーセンティック オイル | ベニバナ種子油、ゴマ種子油、ヒマワリ種子油、ホホバ種子油 | オーガニック由来成分99%配合 | ウェットな濡れ髪、しっとりとした毛束感 | ベルガモット、ゼラニウム、シダーウッドのナチュラルブレンド |
3位 | シンピュルテ トゥーグッド マルチベネフィットオイル | コメヌカ油、ゴマ油、コメ胚芽油、アルガニアスピノサ核油 | スクワラン、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル | ウェット仕上げ | 森林浴の香り(ユーカリ、オレンジ、ラベンダーなど) |
4位 | オースキンアンドヘア オーオイル モイスト | ゴマ油、ヒマシ油、ツバキ種子油、ホホバ種子油、アルガニアスピノサ核油、バオバブ油 | 11種の天然精油ブレンド | ウェットな毛束感 | ウッディローズの深みある香り |
5位 | ナプラ エヌドット ポリッシュオイル | コメヌカ油、ゴマ油、ホホバ種子油、メドウフォーム油、アルガニアスピノサ核油 | 保湿成分をバランスよく配合 | ウェットな仕上げ | モダンなフローラル系 |
6位 | リファ ロックオイル | ハイブリッドサフラワー油、ダイズ油、アマニ油、アルガニアスピノサ核油 他 | メドウフォーム関連成分 | ふんわりとしたツヤ感&カールキープ | フルーティフローラル |
7位 | モロッカンオイル トリートメント | アルガニアスピノサ核油 | 洗い流さないトリートメント効果 | ふんわりとしたツヤ・まとまり重視 | スパイシーなアンバーとフローラルムスク |
8位 | ロレアル パリ エクストラオーディナリー オイル エクストラ リッチ フィニッシュ | ヤシ油、ヒマワリ油 | スクワランを配合 | ふんわりとしたナチュラルツヤ | ホワイトジャスミン |
各製品の詳細とおすすめポイント
1. トラック オイルNo.3
トラック オイルNo.3は、天然由来成分が99.19%配合されたマルチ美容オイルです。オリーブ果実油、ヒマワリ種子油、ヒマシ油、ブロッコリー種子油といった植物オイルが贅沢にブレンドされ、毛先の乾燥やダメージをケアしながら、自然な濡れ髪スタイルを実現します。濡れた髪に馴染ませることで、毛束感が際立ち、しっとりとまとまるため、朝のスタイリング前におすすめです。
2. ダヴィネス オーセンティック オイル
ダヴィネス オーセンティック オイルは、全身で使えるナチュラルオイルとして人気があります。ベニバナ種子油、ゴマ種子油、ヒマワリ種子油、ホホバ種子油がバランス良く配合され、広がりやゴワつきを抑えつつ、しっとりとしたウェット感と毛束感を実現します。ベルガモットやゼラニウム、シダーウッドのナチュラルアロマが、爽やかさと落ち着きを演出し、朝のセットから夜のリラックスタイムまで幅広く使える製品です。
3. シンピュルテ トゥーグッド マルチベネフィットオイル
シンピュルテ トゥーグッド マルチベネフィットオイルは、ヘアケア、スタイリング、ボディケアまで幅広く対応するマルチオイルです。コメヌカ油、ゴマ油、コメ胚芽油、アルガニアスピノサ核油に加え、スクワランやテトラヘキシルデカン酸アスコルビルを配合し、酸化臭になりにくい設計が魅力です。少量ずつ使うことで、軽やかな質感からしっかりとしたウェットな仕上がりまで、微調整が可能なのも嬉しいポイントです。
4. オースキンアンドヘア オーオイル モイスト
オースキンアンドヘア オーオイル モイストは、11種類の天然精油ブレンドによって、ウッディローズの華やかで深みのある香りが長時間持続するのが特徴です。ゴマ油、ヒマシ油、ツバキ種子油、ホホバ種子油、アルガニアスピノサ核油、バオバブ油といった保湿効果の高い成分が、パサつく髪や乾燥が気になる方に最適。濡れ髪スタイルや毛束感を重視するパーマヘアにもぴったりです。
5. ナプラ エヌドット ポリッシュオイル
ナプラ エヌドット ポリッシュオイルは、毛先を中心になじませるだけで、オシャレな濡れ髪スタイルが完成する手軽さが特徴。コメヌカ油、ゴマ油、ホホバ種子油、メドウフォーム油、アルガニアスピノサ核油のバランスにより、柔らかなツヤとまとまりを実現します。ドライヤー前のオイルとしても使用できるため、一日の始まりに欠かせないアイテムです。
6. リファ ロックオイル
リファ ロックオイルは、特にヘアアイロンとの併用で効果を発揮する製品です。ハイブリッドサフラワー油、ダイズ油、アマニ油、アルガニアスピノサ核油など、多彩な植物油によって、カールやウェーブを崩さずにキープし、ツヤとまとまりを与えます。熱によるダメージを軽減しつつ、冷却効果でカールの形状記憶をサポートするため、スタイリングの持続力が高いのが魅力です。
7. モロッカンオイル トリートメント
モロッカンオイル トリートメントは、洗い流さないトリートメントとしても使える万能オイルです。主成分となるアルガニアスピノサ核油を中心に、美容成分が贅沢に配合されており、乾燥やダメージが気になる髪に、しなやかでまとまりやすいツヤ髪を実現します。上品なスパイシーなアンバーとフローラルのムスクが、香りの持続力にも◎。スタイリング仕上げや日常の保湿ケアに幅広く使えるのがポイントです。
8. ロレアル パリ エクストラオーディナリー オイル エクストラ リッチ フィニッシュ
ロレアル パリ エクストラオーディナリー オイル エクストラ リッチ フィニッシュは、クセやうねり、広がりを抑えて扱いやすい髪へと導きます。ヤシ油、ヒマワリ油、スクワランを主成分とし、アイロンやドライヤーによる熱ダメージ、ブラッシングによる摩擦からしっかりと守ります。ホワイトジャスミンの存在感のある甘い香りは、好みが分かれることもありますが、髪の硬さや乾燥に悩む方には特におすすめです。
スタイリングオイルの効果的な使い方
基本的な使い方の流れ
スタイリングオイルを効果的に使うための基本的な手順は、以下の通りです。まずは、髪全体をしっかりとブラッシングして絡まりを解き、キューティクルを整えることが大切です。その後、適量を手に取り、両手や指の間で温めながら、毛先から中間、表面、前髪の順に均一に馴染ませます。使いすぎには注意し、少量ずつ調整するのがコツです。
ロングヘアの場合
ロングヘアの場合は、特に乾燥しがちな毛先に重点を置いてオイルをなじませると、まとまりがよくなります。まず、髪全体の絡まりを解き、オイルを手に取って十分に温めた後、毛先から中間部分に向けてやさしくなじませます。全体をコーミングで整えた後、必要な部分にだけ追加することで、べたつくことなくナチュラルなツヤを演出できます。
ショートヘアの場合
ショートやボブの方は、特に前髪に過剰にオイルがつかないよう、極めて少量(1~2滴程度)を手に取り、指先で均一に馴染ませることがポイントです。手のひら全体で軽くなじませた後、内側から毛先に向けてそっとつけ、最後にコームで形を整えれば、自然なツヤとまとまりのある前髪が完成します。
よくある疑問とスタイリングオイルの活用術
Q. スタイリングオイルをつけすぎるとベタつくのはなぜ?
スタイリングオイルがベタつく原因としては、つける量が多すぎる点や、髪の根元までオイルを塗布してしまうことが挙げられます。適量の目安は髪の長さや量によりますが、ショートは1~2滴、ミディアムは2~3滴、ロングの場合は3~4滴程度が推奨されています。毛先中心に使用し、髪全体に均一に広げることで、過剰なベタつきを防ぐことができます。
Q. どうやって自分に合ったオイルを見つければ良い?
自分に合ったスタイリングオイルを見つけるには、まず髪質や求める仕上がり(ウェットな濡れ髪、ふんわりとまとまる仕上がり、カールキープなど)を明確にすることが大切です。次に、使用感・成分・香りを実際に試して比較しながら、毎日のケアに取り入れやすい製品を選ぶと良いでしょう。成分表示も確認し、保湿や補修効果が期待できる植物油や保湿成分が配合されているものを選ぶと安心です。
オイルと合わせて使うと効果的なアイテム
スタイリングオイルは、ドライヤーやヘアアイロンとの併用で、その効果をより発揮します。特に、オイルを髪に適度になじませた状態で熱を加えると、カールやウェットな仕上がりが長持ちし、熱ダメージを軽減する役割も果たします。また、シャンプー後に軽くタオルドライし、オイルで保護することで、乾燥や広がりを抑えることができます。
まとめ
スタイリングオイルは、ツヤ感やまとまり、そして自分らしいヘアスタイルを手軽に実現するための頼れるアイテムです。エステティシャンが厳選した8選は、各製品ともに厳しい評価基準で選定され、植物由来の保湿成分・補修成分が配合されているため、髪質や仕上がりの好みに合わせた使用が可能です。濡れ髪スタイリングやカールキープ、ダメージケアまで、目的に合わせたオイルを上手に使い分けることで、朝のセットや夜のヘアケアがグッと充実します。
さらに、使用方法として髪全体を丁寧にブラッシングした上で毛先から中心部への順番でオイルをなじませるなど、少量ずつ調整することが重要です。オイルの量を正しく守ることで、ベタつかずに自然な仕上がりになるため、毎日のスタイリングが格段に楽しくなります。
乾燥や広がりが気になる季節は、保湿効果の高い成分がたっぷり入ったオイルを取り入れることで、手触りの良いしっとり髪を実現できるでしょう。今回紹介したおすすめアイテムを参考に、自分に合う一本を見つけ、理想のヘアスタイルを叶えてください。自分自身の髪質やライフスタイルに合わせて、朝のスタイリングはもちろん、夜のトリートメントとしてもオイルを上手に活用することで、日々のヘアケアがより充実したものになるはずです。
このように、スタイリングオイルは単なる仕上げアイテムではなく、髪のコンディションを整え、ダメージを補修し、毎日のスタイリングをサポートするマルチな働きを持っています。エステティシャンが実際に使用し、評価しているこれらの製品を試すことで、普段のヘアセットでいつもと違った輝く髪に出会えるかもしれません。ぜひ、自分の髪に合ったお気に入りのスタイリングオイルを見つけ、毎日の美髪ケアに役立ててください。